
半沢直樹のドラマも原作もすべて大好きな私。
ドラマを観てハマった人、どんな作品なのか気になっている人には、原作もぜひおすすめします。
原作とドラマの違いや面白さなど、感想も含めてご紹介していきます。
半沢直樹の原作について
2020年放送のドラマで、半沢直樹は再び大きな話題になりました。
主人公である銀行員の半沢が、理不尽な社会構造を見事に蹴散らしてくれる痛快なストーリーです。
半沢直樹シリーズのタイトルと時系列
原作者は池井戸潤さんで、原作は「半沢直樹シリーズ」として小説が出版されています。
シリーズのタイトルと時系列は、古い順に次の順番の通りです。
(時系列順)
- オレたちバブル入行組
- オレたち花のバブル組
- ロスジェネの逆襲
- 銀翼のイカロス
ストーリーはタイトルごとに完結していますが、ところどころでつながりがあるので、時系列順に読むとわかりやすいです。
新作 アルルカンと道化師
ドラマの余韻が冷めないうちに、なんと新刊が発売されます(やったー )
タイトルは「アルルカンと道化師」で、2020/9/17発売予定です。
新刊発売を知った時の喜びのツイート
https://twitter.com/arimemo_com/status/1302875318395396101
「アルルカンと道化師」は、ストーリーの時系列としてはシリーズの最初にあたり、半沢直樹の原点が描かれるとのことです。
つまり新作を含めたシリーズの時系列は次の順番になります。
(時系列順)
- アルルカンと道化師(新刊)
- オレたちバブル入行組
- オレたち花のバブル組
- ロスジェネの逆襲
- 銀翼のイカロス
半沢直樹 原作とドラマの違い
原作とドラマの違いはこんなところ
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原作とドラマでは、登場人物の名前や企業名などは同じです。
あらすじは、ベースとなる部分は同じですが、少し違うところも一部あります。
例えば、半沢の奥さんである花さん。ドラマに比べると原作では出番が少なめです。
(上戸彩さんが演じる花さん、良いですよね~)
原作のロスジェネの逆襲と銀翼のイカロスでは、大和田常務の出番はありません。
ほかにも、ドラマでは半沢が言っていた台詞が、原作では別の登場人物(上司)が言っていたり、という違いがあったりもします。
東京スパイラルの瀬名とセントラル証券の森山が、タッグを組むまでのアプローチも少し違います。
細かく挙げるとキリがないのでこの辺にしますが、どうしても伝えておきたいことがひとつ。
ドラマ放送時に特に話題になった
ゴミ扱いしているのではありません。ゴミだと申し上げているのです
のくだりは、原作のままです 笑
あのシーンはほんとに名場面でしたね(堺さん最高)
原作とドラマ、どっちにもそれぞれの良さがある
Photo by One Idea LLC from StockSnap
原作とドラマどっちがおもしろいのか?と聞かれると、どっちもと答えるしかありません。
ドラマでの俳優さん達の盛り上げる演技には脱帽ですし、しっかりと笑いを誘うエンターテインメントになっています。
原作の良さは後述するとして、ドラマの方は、制作陣のこだわりもものすごく感じます。
原作ファン、ドラマ半沢直樹(前作)のファン、日曜劇場ファンを楽しませようという伏線がドラマ内に散りばめられています。
・原作を読むとドラマを観たくなる
この相乗効果です。
ドラマと原作を往復する無限ループを楽しみたくなります。
それにしても、なんなんでしょうあの堺雅人さんが言うバンカーという言葉の響きのかっこよさ(言ってみたい)
原作を読んだ感想
原作を読んだ感想
原作の4作品は、2020年のドラマ放送が始まる前に読み終えていました。
そして2020年のドラマが始まってから、ロスジェネの逆襲と銀翼のイカロスをまた読みました。
(ドラマ観てから読むのも楽しい)
まず、4作品すべて読み応え抜群です。
非常に満足度が高い読後感。
私は経済・金融についてはまったくの素人です。
それでもストーリーの理解はできますし、むしろ半沢直樹の影響で経済・金融業界に興味が湧いてきました。
専門知識があればさらに面白いのかもと思ったりします。
窓口業務以外の銀行員の仕事についてとか、企業買収とか、企業と政界の関係とか、フィクションとわかっていても妙にリアル。
自分とはあまり縁がない業界だけに、新しい知識になる部分も多いです。
それと、企業に勤めると必ずぶつかる悩みや諦めには共感の嵐です。
原作はどれも傑作ですが、特に響いたのはロスジェネの逆襲。
おそらく自分がロスジェネ世代だからかと思います。
就職氷河期と呼ばれるこの世代に生まれてしまったもどかしさややるせなさに対して、半沢が作中の台詞の中で、道筋の1つを示してくれたように感じました。
特に半沢が森山に語るシーンは、ドラマよりも原作の方がグッと心を掴まれました。(ついていきます半沢先輩)
原作を読めばさらに楽しめる理由
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ドラマは俳優さんの演技や音楽も魅力の要素になります。
では本の魅力は何か。
本はストーリーを追うものだけじゃなく、言葉を受け取るという役割を持っています。
読み手のその時の気持ちや悩みによって、同じ作品でも響く言葉が違ったりします。
そして、その言葉をかみしめる時間をその場で存分に作れます。
ドラマだとどんどん先へ進んでしまうので、頑張ってついて行かないといけません
それと、ドラマは時間的な制約があるので、原作にあってもドラマでは描かれていない部分があったりします。
原作では、ストーリーの背景や登場人物の感情・考えていることが丁寧に描かれているので、ストーリーの理解度が増します。
原作を読んだ後にドラマを観ると「これ、観てる人にちゃんと伝わってるかな…?」といらぬ心配をすることも
ドラマを見た人は、ぜひキャストの顔を思い浮かべながら原作を読み進めてみてください。
ドラマよりもさらに深くストーリーを楽しめると思います。
池井戸さんのほかの小説もおすすめ
ご存じの方もいると思いますが、池井戸潤さんの他の作品も安定した面白さです。
働く人をメインにした話が多く、ドラマ化しているものも多いので、タイトルを知っている人も多いかも知れません。
興味があるなら、ぜひ読んでみることをオススメします。
ちなみに私は七つの会議と鉄の骨が面白かったです
最後に
半沢直樹の原作について、ドラマと絡めてご紹介しました。
ドラマよりもさらに細かい背景や、深いストーリーを知ることで、ドラマのシーンが脳内に浮かび、またドラマを観たくなります。
ドラマと原作の両方を知ることで得られる相乗効果で、面白さが倍増していきます。
私の中で半沢直樹は、間違いなくこれから何度も読み返すであろうお気に入り作品のひとつです。
主人公半沢のように、社会の歪みと戦っている人が本当にいるのかもしれないと思うと、勇気をもらえる気がします。
まだ原作に触れていない方は、ぜひ1度手に取って読んでみてください
それでは、これにて本記事はおしまいです。
最後まで目を通していただいてありがとうございました。
また別の記事でお会いしましょう