半沢直樹が大好きな、『ありメモ』の Yumi です。
ドラマと原作小説、それぞれの内容の違いやおもしろさ、そして感想をまとめます。
どっちも楽しむことで、より深みが増して生まれる相乗効果と無限ループ。
スピンオフ作品も含めて、ドラマを見る方法も。
ドラマも原作も、どちらも全力でおすすめします。
半沢直樹の原作小説とドラマの関係
半沢直樹は、ドラマが社会現象になるほど大ヒットしました。
主人公である銀行員の半沢直樹が、理不尽な社会を見事に蹴散らしてくれる、痛快なストーリーです。
原作者は池井戸潤さんで、「半沢直樹シリーズ」として原作小説が出版されています。
原作小説とドラマの関係を、下の表にまとめてみました。
もしこれから読むなら、表の上から順番に読むと、ストーリー内の時系列順になるのでわかりやすいです。
原作小説 | テレビドラマ |
---|---|
アルルカンと道化師 | なし |
オレたちバブル入行組 | シリーズ1(2013年放送) |
オレたち花のバブル組 | シリーズ1(2013年放送) |
ロスジェネの逆襲 | シリーズ2(2020年放送) |
銀翼のイカロス | シリーズ2(2020年放送) |
ストーリーはタイトルごとに完結していますが、ところどころでつながりがあります。
- シリーズ1(2013年放送):42.2%
- シリーズ2(2020年放送):32.7%
シリーズ1の数字が驚異的過ぎてかすんでしまいますが、シーズン2の視聴率もすごい数字です。
(令和になってテレビ離れがささやかれたのに )
Twitter(当時)でも放送後は毎回、トレンドが半沢直樹で独占されて、祭り状態になっていました。
いかに視聴者を惹きつけていたかが、よくわかります
ちなみに、「アルルカンと道化師」のドラマがないのは、原作が新刊として発売されたのが2020年9月だからです。
(これからのドラマ化に期待 )
半沢直樹 ドラマ公式サイトへ
原作とドラマの違い
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登場人物の名前や企業名などは、原作もドラマも同じです。
あらすじは、ベースとなる部分は同じですが、少し違うところも一部あります。
たとえば、半沢の奥さんである花さん。
ドラマに比べると、原作では出番が少なめです。
(上戸彩さんが演じる花さんがとても良い! )
原作の「ロスジェネの逆襲」と「銀翼のイカロス」では、大和田常務の出番はありません。
ドラマでは半沢のセリフだけど、原作では上司のセリフになっていることも。
東京スパイラルの瀬名とセントラル証券の森山が、タッグを組むまでのアプローチも少し違います。
細かくあげるとキリがないのでこの辺にしますが、どうしても伝えておきたいことがひとつ。
ドラマ放送時にとくに話題になった、半沢直樹の名言。
ゴミ扱いしているのではありません。ゴミだと申し上げているのです
のくだりは、原作のままです
あのシーンは、全身がゾワゾワっとするほどシビれました
(堺雅人さん最高!)
原作とドラマを比べると、新しい発見があったり、理解が深まったりしてさらに楽しめます。
ドラマを見ておもしろいと感じたなら、ぜひ原作も読んでみて欲しいです
原作とドラマそれぞれのおもしろさ
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原作とドラマ、どっちがおもしろいのか?
の答えは、どっちもです!
フィクションなのでちょっと現実離れしたところもあり、逆にリアリティあふれるところもあります。
ドラマでは、シーンを盛り上げる俳優さん達の演技がすばらしいです
(思わず拍手しちゃうほど)
笑いや涙、共感をしっかり誘うエンターテインメントになっています。
そして画面を通して伝わってくるのが、制作陣のこだわり。
原作ファン、ドラマ半沢直樹のファン、日曜劇場ファンを楽しませようという伏線が、ドラマの中に散りばめられています。
それも、細かいところまで
原作のおもしろさは、このあとの感想でまとめますが、
・原作を読むとドラマを観たくなる
この相乗効果が、半沢直樹という作品では、とても強くなります。
(ドラマと原作を往復する無限ループを楽しみたくなる )
世界観にどっぷりハマりすぎて、堺雅人さんが言うとめちゃくちゃかっこいい「バンカー」という言葉、つい言ってみたくなります。
原作とドラマが違いすぎる?
原作小説やマンガがドラマ化・映画化されるときに、評判において避けられない賛否両論。
半沢直樹も例外ではないですが、作品の感想は、人それぞれ違うのが当たり前のことです。
感じたことを語ったり、共感したりするのも、エンタメの楽しみ方のひとつ。
あなたが原作とドラマを両方見たときには、どう感じるでしょうか。
その感じ方自体も、楽んでみてください
スピンオフドラマ「狙われた半沢直樹のパスワード」
半沢直樹のドラマには、スピンオフ作品があります。
TBSで2020年1月3日放送の、吉沢亮さん主演のスペシャルドラマです。
(ドラマのみで、原作小説はありません)
放送時には「エピソードゼロ」というタイトルもつけられていました。
舞台はシーズン1とシーズン2の間の、スパイラルと東京セントラル証券です。
吉沢さんが、まるで半沢直樹のような役割の主人公を熱演されています。
半沢直樹の世界観がしっかり受け継がれた作品になっています
ドラマの公式サイトへ 公式
原作を読んだ感想
原作を読んだ感想
原作の4作品は、2020年のドラマ放送が始まる前に読み終えていました。
そして2020年のドラマが始まってから、ロスジェネの逆襲と銀翼のイカロスをまた読み返しました。
(ドラマを観てから読むのも楽しい )
まず、原作小説はすべて、読みごたえ抜群です。
とても満足度が高い読後感。
重厚なストーリーを疑似体験した感覚になります。
経済・金融についてド素人の私でさえ、ストーリーは理解できました。
むしろ半沢直樹を読んでから、それまでまったく興味がなかった経済・金融業界に興味がわいてきました。
(影響力強い )
もっと金融の専門知識があれば、さらに面白いだろうなと思います。
窓口業務以外の銀行員の仕事についてとか、企業買収とか、企業と政界の関係とか、フィクションとわかっていても妙にリアル。
自分とはあまり縁がない世界だけに、新しい知識になったり、勉強になる部分も多いです。
それと、企業に勤めると必ずぶつかる、悩みやあきらめには共感の嵐です。
半沢直樹は、人生に悩んでいるときにヒントが見つけられたり、仕事との向き合い方を考えたりできる、数少ない作品です。
原作の中でお気に入りの1冊
原作はどれも傑作で、甲乙つけがたい
ですが、ひとつだけ挙げるなら「ロスジェネの逆襲」です。
たぶん、自分がロスジェネ世代だからですね。
いわゆる就職氷河期世代に生まれてしまった、やるせなさやもどかしさに対して、
半沢がセリフの中で、道筋のひとつを示してくれたように感じました。
とくに半沢が森山に語るシーンは、ドラマよりも原作の方がグッと心を掴まれました。
(ついていきます半沢先輩!)
原作を読むとさらに楽しめる理由
Photo by Ivan Zhukevich on Unsplash
ドラマは、役者さんの演技や音楽も魅力の要素になります。
それに対して本は、必要な言葉を受け取ったり、マイペースに読み進められるという魅力があります。
同じ作品でも、読み手のその時の心境や悩みによって、響く言葉や印象に残るシーンが変わるという不思議な現象。
小説であれば、その場面を味わう時間を、自分で自由に作れます。
ドラマはどんどん先へ進んでしまうので、必死について行かないといけません
それと、ドラマは放送時間の制約があるので、原作にあってもドラマでは描かれない部分があったりします。
原作では、ストーリーの背景や登場人物の心理描写がていねいに書かれています。
なので、ドラマよりもストーリーをより深く理解することができます。
原作を読んだあとにドラマを観ると、
「これ、ドラマだけ観てる人にはちゃんと伝わってるかな?」
と、勝手に心配になることも
ドラマを見た人は、ぜひ出演者の顔を思い浮かべながら、原作を読み進めてみることをおすすめします。
ドラマキャストの演技を脳内で補完しながら読むのはほんとに楽しい!
ドラマを見る方法
半沢直樹のドラマを見る方法は、2つあります。
U-NEXT(動画配信サービス)で見る
U-NEXTは、いわゆるサブスクリプションの動画配信サービスです。
月額料金は税込2,189円、31日間の無料トライアルができます。
半沢直樹のドラマ2013年、2020年の全話はもちろん、スピンオフ作品「狙われた半沢直樹のパスワード」も見ることができます。
2023年9月時点の情報なので、最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。
半沢直樹の視聴ページへ 公式
DVD・Blu-rayで見る
半沢直樹のドラマは、DVDとBlu-rayでも発売されています。
DVDの魅力は、なんといっても特典映像
- メイキング
- キャストインタビュー
- クランクアップ集
- 制作発表
- スポット集
スピンオフ作品「狙われた半沢直樹のパスワード」は、2020年版に入っています
池井戸潤さんのほかの小説もおすすめ
ご存じの方もいると思いますが、池井戸潤さんの作品はどの作品も安定した面白さです。
半沢直樹と同じように、ビジネスマン・ビジネスウーマンがメインの作品が多いです。
2023年には、中村倫也さんが主演のドラマ「ハヤブサ消防団」も話題になりました。
その業界や仕事に携わらないと知ることがないような、裏側の世界を垣間見ることができるのも魅力。
痛快なストーリー展開に惹きつけられます。
映画化・ドラマ化している作品も多いので、原作と映像の両方、楽しみ方が2倍に。
半沢直樹が気に入ったなら、ぜひほかの作品も読んでみることをおすすめします。
個人的には「七つの会議」と「鉄の骨」がとくに好きです
まとめ
半沢直樹のドラマと原作のレビューをお届けしました。
ドラマは、役者さんの演技力がなによりも魅力。
原作小説は、ドラマでは読み取れないストーリーの細かい背景、や登場人物の思考や心理を知ることができます。
どちらも、見るたびに感動ポイントが変わったり、新しい気づきがあったりするので飽きません。
ドラマと原作の両方を知ることで相乗効果がおこり、おもしろさが倍増する無限ループです。
理不尽にさらされている現代社会。
半沢直樹は架空の人物ですが、どこかで本当に存在している人かもしれないと思える不思議な感覚があります。
爽快感を味わいたいとき、誰かに背中を押して欲しいときに何度でも、飛び込みたくなる世界です
以上、最後まで目を通していただいてありがとうございました。
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また別の記事でお会いしましょう
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